中高年からの運動は物足りないくらいがいいようです。
運動は健康によい,これは常識であるばかりか、
いまや国家を総動員しての一大プロジェクトの動機のひとつでもあります。
「21世紀における国民健康づくり運動」と銘打って、
中高年の運動を奨励しているほどですね。
なぜ中高年の運動が奨励されているのでしょうか。
この世代の
「健康状態に問題がなく日常生活が制限されることなく暮らせる期間」
つまり「健康寿命」を延ばすことで、
10年間に2~5兆円程度の医療・介護費用が
節減できるという試算があるからのようです。
中高年の段階での運動不足は
各種生活習慣病や運動器官・機能の障害により要介護になるリスクが高く
「ロコモティブシンドローム」につながる可能性が高いと考えられています。
国民の意識も高く、厚生労働省の国民健康・栄養調査では、
健康目的に運動を行っている人は
若者よりも50歳以上の中高年に多く、
60歳以上ではその割合が60%を超えているという結果も出ています。
若い頃から習慣として運動を続けている人は良いのですが、
健康のために一念発起して運動を始めようという場合には少し注意が必要です。
心肺機能、内臓機能、筋力、骨強度、バランス能力など
すべてが若い頃に比べて著しく低下していると考えたほうがいいですね。
体力に不安を感じている人や足腰に不調がある人が
突然ハードな運動を始めるとは考えにくいです。
が・・・ 一方で問題なのは
若い頃は運動をしていて体力にある程度自信があるという場合です。
体力の衰えを自認していても「軽い運動」には面白みを感じず
いきなりハードな運動に走る場合があります。
本人はハードな運動だとは思っていないし最初は充実感を得ますが、
疲労のあまり長く続かなかったり、所謂三日坊主や
怪我をしてしまって続けられなくなる最悪のケースがあります。
お勧めはランニングではなく
先ずはウォーキングでちょっと汗ばむ程度,
体温が上がれば免疫力も上がり病気になりにくい体質になります。
自分が中高年であり運動不足だという自覚があるのなら、
まずはちょっと物足りない程度の運動から始めるのが、
無理せず長続きする秘訣のようです。
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